最近テレビや雑誌などで、マイスターやソムリエといった肩書きをよく見聞きするようになった。お米やワイン、温泉までジャンルは多岐に渡る。今回はそのなかでも「野菜ソムリエ」について紹介したいと思う。
野菜ソムリエとは
そもそも野菜ソムリエとは、「日本野菜ソムリエ協会」という団体が独自に認定している民間資格である。一口に野菜ソムリエと言っても3種類存在し、それぞれ初級の「ジュニア野菜ソムリエ」、中級の「野菜ソムリエ」、上級の「シニア野菜ソムリエ」となっている。資格取得のためには、協会が開講している養成講座を受講する必要がある。初めは誰でもジュニアの講座から受講するよう決められており、また、厳密に「野菜ソムリエ」という肩書きを得られるのは中級以上の資格を取得した者である。
はじめは「ベジタブル&フルーツマイスター」という名前で立ち上がったがテレビなどで「野菜ソムリエ」という通称で紹介されるようになったので、混乱が起きないように2010年に「野菜ソムリエ」という名前で統一した。
仕事内容と収入
野菜ソムリエはもともと「どうすればより野菜の魅力をお客様に伝えられるか」という目的のために、青果販売店向けに創設された資格である。よって、青果販売に関わる店舗従業員、卸売り業者など、青果の流通ルートにおける職業では当然非常に役立つ資格なのである。しかし、ワインソムリエのように、それだけで職業として成立するものではなく、ある職業において資格を持っていることを生かしてより良いサービスを提供できるか、ということなので収入は明確ではない。資格取得者がどんな仕事を選ぶかによって変わってくるのである。資格所持者としてテレビに出ている人も、別に本業があったり、それを生かしてさまざまな仕事をさせてもらっていたりという状態なのだ。
つまり求人情報があるわけではないし、年齢も問わないので「転職」という表現がふさわしいかわからないが、資格を取ることで今までと違った仕事ができるチャンスは広がっているということである。
まとめ
衣食住は人間が生活していくうえで必要不可欠である。すなわち「食」に密接に関わる資格である野菜ソムリエは、それ自体が収入になることはないものの、資格所持者の活動次第ではいくらでも仕事にありつける機会はあるので、持っているだけで今までと違う自分を見つけることができるかもしれない。また、たとえ仕事にすることはなく、趣味の一環として取得したとしても、自身の家庭や小さなコミュニティにも還元することができるので時間とお金に余裕があれば、取っておいて損はないのではなかろうか。